社用携帯は取り入れるべき?
メリット・デメリットや注意点を解説

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社用携帯(業務用スマホ)を取り入れるメリット

1. コミュニケーションの円滑化

社用携帯を持つことで社外にいても会社にかかってきた外線を受け取ることができます。そうすることで電話を掛け直す手間が省かれ、どこにいても連絡が取りやすくなります。
また、アプリなどを使用して電話帳の共有を行うことで、よりスムーズに効率よく連絡を取ることが可能になります。
その他にも、コラボレーションツールによる組織やチーム内のコミュニケーションなど、Web会議システム、メッセージを使い即座に個別やプロジェクトごと、特定の部門、全体へも連絡ができます。また、名刺アプリを用いてお客様とコミュニケーションを取ることも可能です。

2. 社員の行動管理

社用携帯を用いれば、業務用データやアプリケーションを誤ってプライベートな関係者に配布してしまうなどのミスを軽減することができます。
そして、Webサイトの制限・アプリ制限などを行うことで悪意のあるサイトやアプリにアクセスすることを事前に防ぐことができます。
また、位置情報やログ、安否確認もできるので社員の安全を守ることも可能になります。

3. 業務効率化

これまでPCでしかできなかったドキュメントの共有・共同修正や社員間のスケジュールの確認、プロジェクトの進捗管理、営業資料・社内マニュアルのチェックも行うことができるようになり、オフィスに戻る必要がなく効率の良い働き方ができます。
連絡を取る際も社用携帯に直接連絡することが可能なので、電話の取り次ぎをする社員が作業を中断し、電話を取り次ぐという作業が軽減されます。
また、デバイスの資産管理やコンテンツの一斉配信なども、専用の管理アプリなどを用いて管理することができるためとても便利です。

社用携帯(業務用スマホ)を取り入れるデメリット

1. 維持コストがかかる

端末は2年程使うとバッテリーの消耗が早くなったり、OSのアップデートに対応しなくなったりするので買い替えが発生します。
また、社用携帯を用いるには台数分の回線契約が必要になり、利用状況にかかわらず月々の料金が発生するため、維持コストが負担になります。加えて端末を紛失・盗難にあったり、故障したりした際に、追加費用がかかる場合もあります。

2. 人的コストがかかる

社員が使用できるまでに、アカウント登録、アプリのインストール、そのアプリのID登録、アンチウィルスソフトのインストールなどのセットアップ作業が必要になります。このような初期キッティングに加えて、端末の入れ替えや部所変更、退職時にも端末の初期化作業などが必要になり、それを担当者が全社員分の設定をし、どの社員にどの端末を貸与したのかなどを会社側で管理するのは相当な労力です。

3. セキュリティリスク

社用携帯を失くしたり、盗難に遭ったりした場合、情報漏えいの恐れがあります。スマホは携帯電話に比べはるかに情報量が多く機密情報が含まれるため、注意が必要です。
また、SNSへの機密情報の投稿や社用データの抜き出し、電子メールに添付されたウイルスファイルを開いたり、Webアクセス、不正アプリによるウィルス感染や情報漏えいに対しても気を付けなければなりません。

社用携帯(業務用スマホ)導入時のポイント

1. セキュリティ対策

不正なファイルが勝手にインストールされ、情報を抜き出されることなどを防ぐためにセキュリティソフトのインストールが推奨されます。
また、万が一デバイスを紛失した場合でも、端末の場所を見つけたり、画面ロックやデータ消去・初期化を行う事で機密情報・セキュリティが守れるMDM(Mobile Device Management:スマホ端末管理ツール)などを導入しておくと安心でしょう。
スマホ所有者は、画面ロックを設定したり、アプリのインストールは公式のアプリケーションストアからのみにしたり、通信の内容が盗み見される可能性があるので、フリーWi-Fiは信頼できるWi-Fiであることを確かめたうえで利用したりすることも必要です。

【関連記事】業務用(社用)スマホのセキュリティ対策を解説!リスクを最小化する方法

2. 運用管理体制の確保

スマホの場合は引き出せる機密情報が多くなるため、紛失や盗難・故障時の明確なルール化が必須になります。社内でスマホのデータの転送する場所など、予めルールやマニュアルブックなどを作り、トラブルやセキュリティ管理をすることは大切です。必要であれば、MDMの導入、操作が苦手な社員に対しての教育やヘルプデスク運営も必要になります。

3. 端末の選び方

故障や破損などのトラブルを避ける意味でも、耐衝撃性や防水機能のある端末などにするのがよいでしょう。
また、業務端末を全社員に配布するには相応のコストが必要になるため、安価な端末を選びたくなりますが、Androidは端末によってはOSの標準機能(GooglePlayなど)が使えないものがあります。デバイス管理を行うのであれば必須となるため、価格だけではなくスペックも確認しましょう。

【関連記事】iPhoneのセキュリティって?社用携帯で導入したい強化対策を解説

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社用携帯(業務用スマホ)導入時の注意点

社用携帯(業務用スマホ)を導入するときには、以下の点に注意しましょう。

 

・データのバックアップは常に取る
・私的利用の禁止
・導入コストの把握

 

上記の注意点を把握しておけば、安全に社用携帯を運用しやすくなります。それぞれ詳しく解説します。

1. データのバックアップは常に取る

社用携帯導入時にデータのバックアップを常に取る理由は、トラブル防止とセキュリティ対策のためです。データのバックアップを取っておけば、端末の紛失や破損によるデータの損失を防ぎ、重要な情報資産を守れます。

 

また、企業のセキュリティポリシーに準拠し、情報の紛失リスクを最小限に抑えるためにも重要です。バックアップを取っておくことで、データ復旧が迅速に行え、災害が発生した場合でも業務の中断を最小限に抑えられます。

2. 私的利用の禁止

社用携帯の導入時に私的利用を禁止する理由は、セキュリティ事故を未然に防ぐためです。機密情報や個人情報の漏洩を防ぐには、私的利用を禁止しなければなりません。

 

また、社員が私的な電話を頻繁に行い、会社の通話料の負担が増大する可能性もあるでしょう。業務に関係のないアプリはインストールできないように設定したり、抜き打ちで利用状況をチェックしたりする仕組み作りも重要です。

3. 導入コストの把握

社用携帯の導入は企業にとって大きな投資になるため、事前に導入にかかるコストを把握するのは重要です。具体的には、以下の費用を明確にしましょう。

 

・導入する機種・台数
・利用目的に合った料金プラン
・トラブル時のサポート費用

 

導入費用やランニングコストを把握することは、効果測定をする上でも役立ちます。かけた費用に対して、当初想定した効果を上げているかをチェックするためにも、費用はできるだけ細かく算出しましょう。

社用携帯(業務用スマホ)の活用事例

社用携帯(業務用スマホ)の活用事例を3つ紹介します。

 

・連絡やコミュニケーション
・タスクやスケジュールの共有・管理
・情報共有・閲覧

 

自社で社用携帯を導入するイメージを湧かせるためにも、ぜひチェックしてみてください。

1. 連絡やコミュニケーション

顧客とのやり取りが多い人や外出が多い人は、社用携帯を利用することで関係者からの連絡に素早く対応できます。社用携帯があれば、社内にいなくとも電話の取次やファイル共有などが可能です。

 

これによりコミュニケーションがスムーズになり、社員の業務効率アップが期待できます。社用携帯があれば、わざわざ社内に戻らなくとも用事を済ませられるため、直帰もしやすいでしょう。社員の働き方も柔軟になり、満足度アップも狙えます。

2. タスクやスケジュールの共有・管理

社用携帯があると、タスクやスケジュールの共有・管理もしやすくなります。具体的には、各社員の予定の共有や進捗管理、勤怠申請があげられます。

 

社用携帯があれば、外出している社員同士でもお互いの予定を把握できるでしょう。タスク管理ツールを導入すれば社員の進捗状況を把握しやすくなり、社内にいる上司が外出中の部下の動きを把握するのにも役立ちます。

 

また、社用携帯から勤怠の打刻もできるようにすれば、テレワークや直行・直帰など柔軟な働き方も推進しやすくなります。

3. 情報共有・閲覧

社用携帯があれば、場所を問わず情報を共有・閲覧できます。たとえば、外出中の営業社員が顧客情報データベースを参照したい場合、社用携帯を使ってアクセスが可能です。

 

また社内にいる社員から、急ぎで資料を送ってもらうこともできるでしょう。他には商談の情報を忘れないうちにCRMに記録したり、打ち合わせ前に再度顧客情報を見直したりといった使い方もできます。

まとめ

社用携帯(業務用スマホ)のメリット・デメリットや注意点、活用事例を解説しました。社用スマホには作業の効率化・公私の区別など、さまざまなメリットが期待できます。

 

社用携帯は活用の仕方を間違えなければ強力なツールです。MDMサービスを併せて導入するなど、それぞれの企業に合ったやり方で社用携帯を取り入れてみてはいかがでしょうか?

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